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制度導入の背景

日本が世界に誇るべき国民皆保険を堅持し、将来にわたり、社会保障制度全般を持続可能なものとしていくため、年金、介護の改革に引き続いて、平成18年6月、いわゆる医療制度改革関連法が成立しました。

改 革の最大の特徴は、国民の安心・信頼を確保しながら、できるだけ生活習慣病にならないようにする。また、長期入院を是正し、できる限り在宅またはこれに近 い環境で暮らせるようにするなど、生活の質(QOL)を確保しながら、中長期的に医療費適正化を目指すとされたことです。そのため、国が示す基本方針に基 づき、医療保険者が新たに「特定健康診査(特定健診)・特定保健指導」を実施することになりました。

特定健診とは
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今回の医療制度改革の基本的な考え方の一つに、生活習慣病に対する予防の重視があります。

現在、国民医療費の3 割が生活習 慣病で、死因別死亡率の6割が生活習慣病が原因となっています。不規則な生活習慣により肥満者が増加傾向にあり、その多 くが糖尿病、高血圧、高脂血症の危険因子を併せ持ち、危険因子が重なるほど心疾患や脳血管疾患を発症する危険が増大しています。

そ こで、個々の被保険者に対し、自主的な健康増進・疾病予防の取り組みをはたらきかけることが医療保険者の役割として重視され、そのため医療保険者にメ タボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)に着目した生活習慣病予防のための健診・保健指導を実施することが決定されました。

食生活、飲酒、喫煙等さまざまな生活習慣の蓄積による糖尿病、高血圧などの生活習慣病を予防するためには、生活習慣そのものの改善が必要で、そのため健康管理、健康増進を目的に生活習慣そのものを改善して、発症を未然に防ぐことが求められています。

検査項目(必須項目)
  1. 1. 既往歴の調査(服薬歴及び喫煙習慣の調査を含む)
  2. 2. 自覚症状及び他覚症状の有無の検査
  3. 3. 身長、体重及び腹囲の検査
  4. 4. BMI(BMI=体重(㎏)/身長(m)2)の測定
  5. 5. 血圧の測定
  6. 6. GOT、GPT及びγ―GTPの検査
  7. 7. 中性脂肪、HDLコレステロール及びLDLコレステロール量の検査
  8. 8. 空腹時血糖及びHbA1c検査
  9. 9. 尿中の糖及び蛋白の有無の検査

【腹囲】

ヘソの高さのお腹の周囲=立位臍高部(りついさいこうぶ)を測った数値で、男性85cm以上、女性90cm以上だとメタボリックシンドロームの可能性が高いと判断される。

【血圧】

収縮期血圧130mmHg以上、且つ/または拡張期血圧85mmHg以上だとメタボ予備軍と診断される。

【BMI】

体脂肪量を表す数値。体重(kg)÷身長(m)の2乗で計算する。男性の場合20~25、女性は19~24の範囲が正常とされ、男女とも30以上になると肥満とされる。

【尿検査】

尿タンパクと尿糖

【血中脂質】

中性脂肪:150mg/dl以上 HDLコレステロール:40mg/dl未満

【血糖】

空腹時血糖値100mg/dl以上

検査項目(選択項目)

医師が必要と判断した場合は次の項目も検査が行われます。

  1. 1. 心電図検査
  2. 2. 眼底検査
  3. 3. 血液検査(ヘマトクリット値、血色素量〔ヘモグロビン値〕、赤血球数)
階層化のステップ

ステップ1:腹囲とBMIで内臓脂肪蓄積のリスクを判定
腹囲:男性は85cm以上、女性は90cm以上 → (1)
腹囲:男性は85cm未満、女性は90cm未満、かつBMIが25以上 → (2)

ステップ2:検査結果、質問票より追加リスクをカウント
1.血糖…空腹時血糖値が100mg/dl以上またはHbAicが5.2%以上または薬物治療中
2.脂質…中性脂肪が150mg/dl以上またはHDLが40mg/dl未満または薬物治療中
3.血圧…収縮期の値が130mmHg以上または拡張期の値が85mmHg以上または薬物治療中
4.喫煙歴あり

ステップ3:ステップ1、2から対象者をグループ分け
(1) の場合:1~4のうち、2つ以上該当で「積極的支援」、1つは「動機づけ支援」を行う。
(2) の場合:1~4のうち、3つ以上該当で「積極的支援」、1~2つは「動機づけ支援」を行う。

ステップ4:以下の条件を踏まえて保健指導レベルを確定
前期高齢者は、積極的支援の対象となった場合でも動機づけ支援とする。
血圧降下剤などを服薬中の人は、医療保険者による特定保健指導の対象としない。
医療機関では、生活習慣病管理料、管理栄養士による外来栄養食事指導料、集団栄養食事指導料などを活用することが望ましい。